Archive for '事件' Category

第50回 塀の外には春が

5年前、私がお世話になっていた方が突然音信不通になり、業務が混乱の極みに陥ったことがありました。
約2ヶ月前のある土曜日、知らない番号からショートメッセージ。
名字だけみても思い出せなかったのですが、「あの時突然姿を消した・・」と書いてあり、はっとしました。

彼はずっと塀の中にいたのです。それは連絡がつくはずない(笑)
5年ぶりの再会を果たし、その方は平身低頭の謝罪をしてくれました。
その後、一緒に会食し、食べれないかもと言いながら5年ぶりの寿司に感動し、ほどほどにお酒ものみました。

全てを失ったとき人間はどうなるのか。。
本質的な人の温かさと、大切にすべき人がわかってくるようです。
その時はわからなかったことが見えてくる。
そして、「足るを知る」
ほんの些細な事が幸せに思えてくる。

自分も同じような気持ちになってきました。
おそらくこのNさんとはずっとお付き合いをさせて頂くと思います。

今は、私個人の手伝いをしてもらったり、次の就職先を一緒に探しております。
この2016年春、彼は50歳中盤から人生の再スタートです。
塀の外には春があります。

第36回 リーダーとは

リーダーとは何だろうか?
今回の原発の事故で考えてしまった。

今現在でも、現場の方々は自分の命を危険にさらしてでも、献身的に我々を守ろうとしてくれている。
彼等は家族や愛する人達もいるであろう。
複雑な思いもあるだろう。
家族は、なぜこの人が・・・と誰にぶつけたらいいのかわからない怒りと苛立ちもあるだろう。

本当に心が痛み、胸がつまる思いである。

しかし、首相や東電のトップは、いかにも落ち着いた口調で会見をしている。

違うんじゃないの?
リーダーたるものは。

現場の方は、仕事としてやっているわけではなく、東電の存続と名誉、日本や世界を守る為にと思っていらっしゃるはずである。
だとすると、リーダーはもっとこの勇気ある方々にもっと敬意と感謝の念を自分の言葉で伝える義務があるのではないだろうか!
同時に国として、会社として「あなた方と家族もなんとしてでも守り抜く」と国民の前で、宣言するべきではないのだろうか!

他人事にしてるとは言わない。
トップの苦悩は大変なものだろう。
だけどリーダーたるもの、その想いをしっかりと言葉にすべきだと思う。

その言葉があれば、国民も深く理解し、さらに協力するだろう。
また、不安をあおるような報道も慎むと思う。

第35回 「3月11日」

3月11日東日本で巨大地震が起こった。また福島原発で爆発事故。
TVで見る限り、これは戦争の後ではないかと思うほど。。。。
亡くなられた方には心からご冥福を、被災された方々には心からお見舞いを申し上げたい。

これを感傷的な観点で見るのではなく、何ができるか、日本人ひとりひとりが考え行動しなければならない。

 まずは、食料や水電気の確保である。
私たちが、食べるものを減らす、電気の使用量を意識して減らすこと。
衣類や生活用品、できればわずかなお金、たまったポイントを寄付、これもできると思う。

 加えて必要なことは、光と通信手段の確保である。
物理的な暗闇と外界の遮断される通信は不安を倍増させる。
これらの提供はすぐにでも必要だと思う。

おそらく日本の経済はしばらくマヒ状態になると思う。
しかし、これはこれまでの経済至上主義ではなく、本当に地球の為に必要なことは何であるのか・・・。
あらためて考えさせられる時間を与えられたのかもしれない。