第50回 塀の外には春が

Last updated: 2016年 4月 8日 金曜日 - Save & Share - Leave a Comment

5年前、私がお世話になっていた方が突然音信不通になり、業務が混乱の極みに陥ったことがありました。
約2ヶ月前のある土曜日、知らない番号からショートメッセージ。
名字だけみても思い出せなかったのですが、「あの時突然姿を消した・・」と書いてあり、はっとしました。

彼はずっと塀の中にいたのです。それは連絡がつくはずない(笑)
5年ぶりの再会を果たし、その方は平身低頭の謝罪をしてくれました。
その後、一緒に会食し、食べれないかもと言いながら5年ぶりの寿司に感動し、ほどほどにお酒ものみました。

全てを失ったとき人間はどうなるのか。。
本質的な人の温かさと、大切にすべき人がわかってくるようです。
その時はわからなかったことが見えてくる。
そして、「足るを知る」
ほんの些細な事が幸せに思えてくる。

自分も同じような気持ちになってきました。
おそらくこのNさんとはずっとお付き合いをさせて頂くと思います。

今は、私個人の手伝いをしてもらったり、次の就職先を一緒に探しております。
この2016年春、彼は50歳中盤から人生の再スタートです。
塀の外には春があります。

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